増えているって本当?あえて事実婚を選ぶ理由とは?
ひと昔前は事実婚のカップルに対して「結婚できない理由があるのでは?」「無責任な男」などとマイナスイメージがありましたが、今の時代はあえて事実婚を選ぶカップルが増加しているようです。
「夢は好きな人のお嫁さん」という理想は、もはや古いかもしれません。
そこで、この記事では事実婚のメリット・デメリットを解説します。
事実婚って具体的にどういうこと?
結婚できないのではなく「しない」!
事実婚とは、一般的に婚姻届を提出せずに一緒に暮らすことを言います。
メリット・デメリットを熟考した上で、結婚できるにもかかわらずあえて結婚しない選択をするのです。
では、具体的に事実婚を選ぶ理由は何なのでしょうか。
事実婚を選ぶ理由とは?
事実婚を選ぶ理由① 夫婦別姓でいられるから
28歳・事実婚歴3年
事実婚を選ぶ理由は、夫の姓を名乗るのに違和感があるからです。
今までお客様に覚えて頂いた名前で今後も働きたいので、キャリアを積みたい私にとって馴染みある姓を変える法律婚は避けたいところでした。
また、結婚後も旧姓で通している先輩が「仕事とプライベートで姓を使い分けるのが面倒」と言っていたので、煩わしさがないのも事実婚を選ぶ理由の1つです。
事実婚を選ぶ理由② 別れるときにダメージが少ない
27歳・事実婚歴10ヶ月
事実婚を選ぶ理由は、結婚・離婚など戸籍の記載に抵抗があるからです。
パートナーを愛していますが、今や3人に1人が離婚する時代なので自分たちもこの先何が起こるかわかりません。
万が一別れることを想定したときに、事実婚なら離婚届の提出が不要で戸籍を汚さずに済むし、元から旧姓のままなので周囲にバレることもないからダメージを最小限に抑えられると感じました。
事実婚のメリット・デメリット
事実婚のメリット① 氏名変更の煩わしさがない
女性にとって結婚時の煩わしさと言えば、氏名変更ではないでしょうか。
免許証・銀行口座・各種カード・印鑑の作り直しなど、旧姓で登録しているデータや書類をすべて変更しなくてはいけません。
また、姓を変えれば親戚や職場などへ報告が必要なので、プライベートを話すのに抵抗がある女性にとっては苦痛のようです。
このような氏名変更による煩わしさがないのが、事実婚を選ぶ理由の1つであり事実婚の大きなメリットでもあるのです。
事実婚メリット② 法律婚と同等の権利がある
「法律婚のような縛りがない分、事実婚は何の権利も義務もない」と誤解されがちですが、事実婚であっても法律婚と同等の義務・権利が生じます。
婚姻費用の分担・関係解消時に財産分与や慰謝料請求ができるのもちろんのこと、子供がいる場合は養育費も請求できます。
さらに、不倫などの不貞行為があった場合も慰謝料請求が可能です。
事実婚のデメリット① 子供が非嫡出子になる
事実婚のパートナーとの間に子どもができた場合は、非嫡出子の認知が必要となります。
認知によって嫡出子と同等の扶養や相続が受けられますが、非嫡出子は母親の苗字を名乗ることになります。
子供の幸せの観点から、妊娠を機に法律婚への切り替えを検討するカップルは多いようです。
事実婚のデメリット② 老後の生活に影響が出る
事実婚は法律婚と違いお互いの親族関係に深入りしなくて済みますが、その反面自分の親族以外頼れる人がいないのがデメリットです。
「老後は2人で介護施設に入ればいい」と考えていても、事実婚の場合は施設入居の申込みを断られるケースが多く、入院手術の同意書も認められにくいようです。
若い頃は2人の力で生活できたとしても、頼れる人がいないと老後の生活に支障をきたすのです。
事実婚がおすすめのカップルとは?
共に経済力があるカップル
事実婚は親族とのしがらみや手続きの煩わしさがない分、婚姻関係にある夫婦と比べストレスなく自由な生活が送れますが、自由には常に責任が伴います。
頼る人がいない、扶養控除・配偶者控除が受けられないデメリットを解消するには、経済面・精神面で自立している必要があるのです。
特に経済面のリスクは婚姻関係の夫婦より大きいので、事実婚は共に充分な収入があるカップルに向いていると言えるでしょう。
どんな結婚が向いてるのかチェックしよう!
お互いにとっての幸せを考えよう
フリーランスの働き方が増加しているのと同様に、夫婦の形も事実婚・内縁といった自由なスタイルが好まれ始めています。
事実婚・内縁関係を選ぶ理由はさまざまですが、選ぶ理由の中でも多いのが「個性・自由の尊重」のようです。
しかし、その自由が自分だけのためなら、婚姻・事実婚に限らずパートナーを持つ意味がないので、2人が幸せになれる選択をしましょう。