共依存夫婦を克服したい。なんとかして自立する方法
自分では気づかないうちに陥ることがある共依存は、誰にとっても身近な問題です。
今回は、共依存の特徴やデメリットとリスクなどを紹介していきます。
お互い過剰に依存しすぎてしまう`共依存`とは
特定の関係に捉われている状態
共依存とは、相手に対して強い関心を持ち、相手を最優先にして過度に世話をすることに依存している状態をいいます。
こうした過度な行動の裏には、「誰かに求められたい」「必要とされたい」という気持ちが隠されているといわれています。
相手を無意識にダメにしてしまう
たとえば、ギャンブル・お酒・食べ物・ゲームなどに依存している人を献身的に支え、お世話をすることに自分の価値を見出し、過去に受けた自尊心の傷を癒そうとする状態を指しています。
一見献身的で頑張っている人のように見えますが、過剰に世話を焼くため結果的に相手をさらに無責任な人間へと変えてしまうのです。
あなたは大丈夫?共依存夫婦に共通する5つの特徴
過剰な干渉
夫婦で共依存である場合は、お互いに相手のことを全て把握したいという気持ちがあり、逆に把握できていないと不安に駆られます。
いつ・どこで・だれと・どんなことをするのかといった深い内容まで干渉し、お互いを束縛するのです。
夫婦の共依存者はそれを愛情だと勘違いしているため、全て相手のためだと思っています。
相手が優先
自分のことは二の次にしてとにかく相手を最優先し、献身的に動くのは特徴の一つだといえるでしょう。
相手の都合に合わせたり、自分の仕事があるのに相手からの頼まれ事を優先して、自分の優先順位を下げてしまいます。
これは相手から求められる立場でいたいという気持ちから起こる行動で、つなぎ留めておくための手段でもあるのです。
常に繋がっていたい
夫婦の共依存者は相手がいないと不安になるため、常に一緒にいたいという気持ちを持っています。
あまりにも強く寄りかかってくるので普通なら嫌気がさすものですが、夫婦で共依存者である場合にはそれに居心地のよさを感じます。
相手が依存してくるほど自分は愛されているんだという間違った認識が、そうさせてしまうようです。
束縛が激しい
束縛が激しいのは、夫婦の共依存者の特徴として挙げられます。
共依存者は相手を束縛したいという考えだけでなく、自分も相手から束縛されたいという願望を持っています。
これは、束縛が激しいほど自分は求められている・愛されていると解釈するためです。
相手の機嫌が気になる
共依存者は、相手のことを最優先に考えます。
相手が機嫌が悪ければ、機嫌を直してもらうための行動を何よりも先に行うため、相手の機嫌を常に窺い自分の意見は押し殺してしまう傾向があります。
そして、夫婦の共依存者はお互いに強く依存し合っているので、相手の心の動きを敏感に察知することができるのです。
共依存夫婦が抱えるデメリットとリスクを解説
子供への影響
共依存夫婦のデメリットやリスクとして一番に挙げられるのが、子供への影響です。
共依存夫婦は子供にも共依存になりがちで、「この子には私がいないと生きていけない」と思い込みます。
その結果、子供が1人でできることでも手を出し、親子間で共依存関係が作られてしまいます。
一方で、夫婦2人だけの世界を大切にし子供を放置する共依存夫婦がいます。
お互いがそばにいればほかの存在は不要なため、自分たちの子供であっても放置してしまいます。
DVの可能性
共依存夫婦は、DVが起こる可能性があります。
「自分がいないとアイツは生きていけない」という思い込みから強気の立場に出て、言うことを聞かなかったら暴力で訴えることがあります。
共依存夫婦を克服したい。自立する方法
共依存を自覚する
共依存夫婦は、自分たちが共依存だと自覚できていません。
まずは、自分たちが共依存者であることを受け入れることが自立への一方になるでしょう。
これまで当たり前のようにとってきた行動や考え方が間違っていたことが分かれば、自立への大きなヒントになるはずです。
1人の時間を作る
1人の時間を作るのは、自立への有効な手段です。
ただし、1人で何もせずに過ごすと相手のことばかり考えて落ち着かなくなるので、趣味や楽しみを見つけましょう。
1人で出かけたり趣味の時間を持つことで、相手への依存が薄れ自立できるはずです。
自分を認めてあげる
共依存夫婦は、過去に受けた自尊心の傷を癒すために一緒にいるため、自尊心が高まると自立が促されるはずです。
まずは、ありのままの自分を認めて受け入れる努力をしましょう。
1人で達成したことを思い出して自尊心を高め、できなかったことを思い出したら「あれはできなかったけどこれはできた」と自分を肯定するように考えると自立へと一歩近づきます。
共依存状態から自立できた妻が実践したこと
子供のころ母子家庭で育ち、母はアルコール中毒でいつも世話をして大変でした。
その母が亡くなったあと結婚したのですが、相手がアル中になったのです。
私は夫のために世話をするのですが、状況は改善せず悩んでいました。
けれど、ある日共依存の本を友達に勧められ自分がアル中の夫に奉仕することを望み、自分が必要とされる場所を作り出していることに気づいたんです。
正直ショックでした。
友達からアル中治療の病院を紹介してもらい、私はカウンセリングを受けて自立することができました。
30歳・女性
「夫と四六時中一緒にいたい」「仕事を辞めてくれれば毎日一緒に過ごせるのに…」と思うほど私は夫に依存していました。
夫も休みの日は私にべったりで、今思えば共依存夫婦だったと思います。
家庭の事情で私がパートで働く決心をして、1人で外へ働きに出るようにしてから、仕事が楽しくなり、1人で行動する気楽さに気づきました。
今では自立できて、毎日が充実しています。