【占い師が伝授】易占いってどういう占い?やり方は?

東洋では最も古い歴史を持つ「易占い」。占いの王道として、プロの占い師も使う占術です。

今回は、初心者向けの易占いの基礎について解説します。

「易占い」とは

東洋でもっとも古い歴史を持つ占いです。易占いは「易経」という中国の書物に基づいて占います。

易で占った結果を「卦」(け)と言いますが、「この世のすべてが、六十四通りの卦で表現される」としているのが特徴です。(「当たるも八卦、当たらぬも八卦」の「卦」も、易占いから来ています。)

易経は三千年前の中国、周の時代に作られたとされています。単なる占いの書ではなく、古代中国を代表する思想書「四書五経」の一つであり、国政などの判断の際にも、易占いが使われたと言われています。

どんな占い?どうやって占う?

易占いは、「陰陽五行」という思想が元になっています。占い方としては、筮竹(ぜいちく)という棒や、コインの裏表を使って占います。占い方は後述しますが、占った結果(=卦)は下記のようなものが出来上がります。

陰陽五行については以下をご参照ください。

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長い一本の棒が「陽」。

間が途切れている短い棒が「陰」。

六回、陰陽を出すことにより、2の6乗=64通りの結果が出ます(=六十四卦)。

絵柄からインスピレーションを膨らませるタロットカードなどと比べるとシンプルに見えるかもしれませんが、それぞれの卦に深い意味があり、ビジネスから家庭問題まで、どんな質問にも対応できる占術なのです。

易の構成要素「八卦」とは

易占いの実際の占い方については後述しますが、易で占った結果は「卦」(け)という図形で表されます。

たとえば、以下は「地天泰」(ちてんたい)という卦です。

この卦は計六本の棒(爻=こう)で表されます。
各棒は➖と➖➖のいずれかであり、それが六本…合計で2の6乗=64通りの結果が出ます。

この結果から、万物の生成変化を読み解くわけです。

八卦の意味

では、卦についてもう少し詳しく見てみましょう。易の占断結果を卦(け)と言います。

卦は上下三本ずつの組み合わせで構成され、これを「八卦」(はっけ)と言います。八卦はそれぞれ次のような形をしており、それぞれに意味を持ちます。



乾(けん)
意味:充実、喜び、施す、進む
人物:天皇、社長、夫、父

兌(だ)
意味:喜ぶ、嘆く、飲食、遊び
人物:少女、愛人、サービスする人

離(り)
意味:火、華美、昇る、発見、ケンカ
人物:知者、中年女性、美人

震(しん)
意味:進む、短気、舌禍、通信
人物:長男、有名人

巽(そん)
意味:整う、遠方、世話、行き違い
人物:長女、旅人、愛人、婦人

坎(かん)
意味:泣く、秘密、憂い、愛情
人物:中年男性

艮(ごん)
意味:交換、居留守、中止、復活
人物:少年、子ども、肥満、相続人

坤(こん)
意味:虚、従う、寛容、優柔不断
人物:母、妻、凡人、民衆、勤め人


易占いでは、この八卦の組み合わせ(8×8=64通り)で占います。

占ってみよう!

易で占う方法が色々ありますが、正式には筮竹(ぜいちく)算木(さんぎ)を使います。ただし、筮竹と算木を使う方法は時間がかかるため、現代ではあまり用いられていないようです。

今は、サイコロかコインを使う方法が主流です。

今回は、サイコロを使う方法を解説します。必要なものとしては、八面体サイコロ二つです。八面体サイコロの方は色違い(黒・赤)のものを用意しましょう。※色違いであれば何色でもかまいません。


サイコロを転がし、得た結果を「大成卦」(たいせいか)と言います。大成卦は「上卦」と「下卦」から成ります。

黒い八面体サイコロが「上卦」
赤い八面体サイコロが「下卦」

各数字に八卦が割り当てられます。

1=「乾」(けん)
2=「兌」(だ)
3=「離」(り)
4=「震」(しん)
5=「巽」(そん)
6=「坎」(かん)
7=「艮」(ごん)
8=「坤」(こん)

たとえば、サイコロを振って黒が「6」、赤が「5」が出たとします。

6は八卦の「坎」
5は八卦の「巽」

よって、占った結果の大成卦は「水風井」を得た、となります。(次項参照)。

易占いの「六十四卦」とは

サイコロを振って出る卦(大成卦)は全部で64通りあり、それぞれに名前が付いています。たとえば、転職について占った結果が黒:1、赤:1であれば、出た卦は「乾為天」

スッキリと晴れ渡るという意味なので、結果は「吉」と見ます。このように、上卦と下卦の組み合わせで占っていきます。

上卦が「1」(乾)の場合

下卦が「1」
乾為天(けんいてん)
意味=剛健。天は健やか。

下卦が「2」
天沢履(てんたくり)
意味=実践。色難。虎の尾を踏む危険。

下卦が「3」
天火同人(てんかどうじん)
意味=協同。仲間との交際。同志。

下卦が「4」
天雷无妄(てんらいむぼう)
意味=無為自然。成り行きに任せる。

下卦が「5」
天風姤(てんぷうこう)
意味=出会い。予期せず。女性主導。

下卦が「6」
天水訟(てんすいしょう)
意味=訴訟。齟齬。最後まで進むと凶。

下卦が「7」
天山遯(てんざんとん)
意味=退く。人事を尽くして天命を待つ。

下卦が「8」
天地否(てんちひ)
意味=通じず。困難苦労。

上卦が「2」(兌)の場合

下卦が「1」
沢天夬(たくてんかい)
意味=決断する。決定する。堤が切れる。

下卦が「2」
兌為沢(だいたく)
意味=沢。悦ぶ。口に関係すること。色難。

下卦が「3」
沢火革(たくかかく)
意味=革新。旧きを去る也。方針を変更が吉。

下卦が「4」
沢雷随(たくらいずい)
意味=随行。(能動的な)交際。

下卦が「5」
沢風大過(たくふうたいか)
意味=過重。アンバランス。色難。

下卦が「6」
沢水困(たくすいこん)
意味=困難。困窮の極み。時を待て。

下卦が「7」
沢山咸(たくざんかん)
意味=感応。Sex。純愛。

下卦が「8」
沢地萃(たくちすい)
意味=繁盛。集まる。グループ。

上卦が「3」(離)の場合

下卦が「1」
火天大有(かてんたいゆう)
意味=富有。収穫。物質的に恵まれる。

下卦が「2」
火沢睽(かたくけい)
意味=背く。不和反目。

下卦が「3」
離為火(りいか)
意味=別離。内に困難。不安定。

下卦が「4」
火雷噬嗑(からいぜいごう)
意味=除去。合同。断固たる処置を。

下卦が「5」
火風鼎(かふうてい)
意味=調味して改善。協力。和合。

下卦が「6」
火水未済(かすいびせい)
意味=意に任せず。好転の兆し。後に良い。

下卦が「7」
火山旅(かざんりょ)
意味=旅行。孤独。不安定。

下卦が「8」
火地晋(かちしん)
意味=進出。勢いがある。

上卦が「4」(震)の場合

下卦が「1」
雷天大壮(らいてんたいそう)
意味=盛ん。勢いが強い。八分目が肝心。

下卦が「2」
雷沢帰妹(らいたくきまい)
意味=嫁ぐ。順序・方向が違う。異性問題。

下卦が「3」
雷火豊(らいかほう)
意味=盛大。華やかだが衰運の兆し。

下卦が「4」
震為雷(しんいらい)
意味=雷。活力。不安定。軽挙妄動を戒める。

下卦が「5」
雷風恒(らいふうこう)
意味=恒久。夫婦の卦。旧を守ること。

下卦が「6」
雷水解(らいすいかい)
意味=解散。吉凶共に解消。即決が吉。

下卦が「7」
雷山小過(らいざんしょうか)
意味=過失。少し度を過ぎる。大事は無理。

下卦が「8」
雷地予(らいちよ)
意味=楽しむ。準備が実る。目移りに注意。

上卦が「5」(巽)の場合

下卦が「1」
風天小蓄(ふうてんしょうちく)
意味=寡力。機が熟さない。

下卦が「2」
風沢中孚(ふうたくちゅうふ)
意味=真心。親愛の情。相思相愛。

下卦が「3」
風火家人(ふうかかじん)
意味=家族。親愛。内に結束。

下卦が「4」
風雷益(ふうらいえき)
意味=利益。増加。共同して吉。

下卦が「5」
巽為風(そんいふう)
意味=風。従順。迷って損失。遠方。商売。

下卦が「6」
風水渙(ふうすいかん)
意味=離散。良いことも悪いことも散ずる。

下卦が「7」
風山漸(ふうざんぜん)
意味=漸進。粘り強く着実に。

下卦が「8」
風地観(ふうちかん)
意味=観察。精神的なものは吉。物質は今一つ。

上卦が「6」(坎)の場合

下卦が「1」
水天需(すいてんじゅ)
意味=(必ず来るものを)待つ。飲食の卦。

下卦が「2」
水沢節(すいたくせつ)
意味=節度。節度をもって止まる。

下卦が「3」
水火既済(すいかかせい)
意味=完成。安定。現状維持の為には対策を。

下卦が「4」
水雷屯(すいらいちゅん)
意味=創造の悩み。逆境 。

下卦が「5」
水風井(すいふうせい)
意味=繰り返す。サービス。縁の下の力持ち。

下卦が「6」
坎為水(かんいすい)
意味=陥る。困難。進退窮する悩み。

下卦が「7」
水山蹇(すいざんけん)
意味=渋滞。中途の困難。逆境。

下卦が「8」
水地比(すいちひ)
意味=親愛。(受動的な)交際。お金が必要。

上卦が「7」(艮)の場合

下卦が「1」
山天大蓄(さんてんたいちく)
意味=蓄積。小を積んで大を為す。計画。

下卦が「2」
山沢損(さんたくそん)
意味=減少。小さな損失で大利を得る。

下卦が「3」
山火賁(さんかひ)
意味=装飾。実質がない。虚勢。

下卦が「4」
山雷頤(さんらいい)
意味=養う。飲食。言葉。

下卦が「5」
山風蟲(さんぷうこ)
意味=腐敗。情事。事件。

下卦が「6」
山水蒙(さんすいもう)
意味=迷い、教育、目標掴めず

下卦が「7」
艮為山(ごんいざん)
意味=山。停止。必要な停滞。

下卦が「8」
山地剥(さんちはく)
意味=崩れる。上が苦労する。不倫。

上卦が「8」(坤)の場合

下卦が「1」
地天泰(ちてんたい)
意味=泰平。内剛外柔。

下卦が「2」
地沢臨(ちたくりん)
意味=希望。上から下に親しむ。盛運。

下卦が「3」
地火明夷(ちかめいい)
意味=傷心。暗闇。傷つき破れる。

下卦が「4」
地雷復(ちらいふく)
意味=一陽来復。復帰する。再燃。

下卦が「5」
地風升(ちふうしょう)
意味=昇進。上昇。

下卦が「6」
地水師(ちすいし)
意味=戦い。節操と規律が大切。

下卦が「7」
地山謙(ちざんけん)
意味=謙譲。控えめに。男子は色難。

下卦が「8」
坤為地(こんいち)
意味=従順。消極的に行動する。地味にこつこつ。

さいごに

易占いは奥が深く、今回は入門編になります。

本記事を参照頂き、何度も占ってみることによって、易占いの不思議さを体験して頂ければと思います。

この記事を書いた占い師

草堂 涼風(そうどう すずか)
鑑定歴10年。
易占いを中心とした東洋占術を得意とする。

・アルカナにてチャット占い鑑定受付中
・uratteにて占い記事を執筆
・恋活・婚活メディア「VERYGOOD」にて占い記事を執筆

易占いのオンライン講座も受け付けています。


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